第63作になる
2024年(令和6年)
1月7日から放送されている
大河ドラマ「光る君へ」。
源氏物語の作者
紫式部の人生を
描いたドラマになっています。
ここで源氏物語が
どういう話だったかというのを
説明したいと思います。
平安時代の物語で
架空の人々が登場する
三部作に分かれている
物語です。
第一部と第二部の主人公は
光源氏。
第三部は
その次の世代の
話となっています。
まずは
源氏物語が
どんな話だったか
源氏物語のあらすじを
書いてみたいと
思います。
源氏物語
第一部
桐壺帝と桐壺の更衣との間に
生まれた
光源氏は
母 桐壺の更衣を
幼い時に亡くす。
その後
桐壺帝は
桐壺の更衣とよく似た
藤壺の宮を妻にするが
光源氏は
藤壺の宮に恋してしまう。
空蝉という女性とも
恋仲になるが
長くは続かなかった。
光源氏は
あろうことか
藤壺の宮と
恋仲になってしまい
子どもまでできてしまう。
その子は
後の冷泉帝であり
桐壺帝の子として
誰にも真相を知られることなく
育てられる。
その罪に
さいなまれるようになった
藤壺の宮は
それからは
光源氏に
会おうとはしなかった。
傷心の光源氏は
藤壺の宮によく似た
藤壺の宮の姪を見つけ
その姪
紫の上を引き取る。
その頃
末摘花という女性と知り合うが
不美人であった為
恋人にはなれなかったが
不器用な彼女も愛おしくて
世話をする。
そうしているうちに
光源氏は
親友の
左大臣家の
頭中将の妹
葵の上を
妻にする。
光源氏には
六条の御息所という
愛人がいたが
葵の上の家来と
六条の御息所の家来が
御車を停める場所のことで
いさかいをおこし
葵の上の家来が
六条の御息所の御車に
乱暴を働くという
事件が起こる。
このことの恨みもあってか
葵の上が身ごもった時
六条の御息所は
生霊となって
葵の上を
呪い殺してしまう。
光源氏と葵の上との間には
夕霧が生まれる。
六条の御息所の生霊が
人を呪い殺すのは
これが初めてではなく、
以前にも
光源氏の恋人であった
夕顔も
呪い殺していた。
それに気づいた光源氏は
六条の御息所とは
疎遠になる。
それから
幾日がたち
光源氏は
あろうことか
朱雀帝に
入内することに決まっていた
朧月夜の君と
密通する。
桐壺帝の妃の一人
麗景殿女御の妹
三の君(花散里)とも
関係を持つ。
朧月夜の君とのことが
光源氏の政敵
右大臣家に知られることになって
須磨に流されることになる。
須磨でも明石の上との間に
娘を作るが
罪を許され
京に戻ってくる。
光源氏は
夕顔の娘
玉鬘を引き取る。
玉鬘は
たくさんの男たちから
言い寄られるが
玉鬘が選んだのは
髭黒だった。
紫の上に
娘の
明石の中宮を
育てさせる。
第二部
明石の中宮は
今上帝の妻となり
第三部のもう一人の主人公
匂宮を生む。
光源氏は
朱雀帝の三番目の娘
女三宮を妻とする。
ところが
女三宮は
頭中将の長男の
柏木と密通し
子供ができてしまう。
第三部の主人公である
この子は
薫と名付けられ
光源氏の子として
育てられるが
女三宮と柏木の間に
できた子であった。
光源氏は
自分がかつてした事と
同じことが繰り返され
因果応報を
感じるのであった。
柏木は
光源氏への罪にさいなまれ
亡くなってしまう。
光源氏の長男の夕霧は
頭中将の娘
雲井雁と結婚していたが
柏木の未亡人
落葉宮を引き取ったことで
雲井雁に激怒される。
紫の上が亡くなり
光源氏は嘆き、出家。
そしてその生涯を閉じる。
第三部
今上帝と明石の中宮との間に生まれ
光源氏の孫にあたる
匂宮は
その生まれの尊さから
明るい性格に育った。
しかし薫は
光源氏の息子で
美貌の持ち主でありながら
実は
女三宮と柏木の間に生まれた子で
光源氏の
本当の子ではなかった為
影をもって
育ってしまう。
薫と匂宮は
宇治の姉妹に夢中になる。
匂宮は明るい妹の
中の君に夢中になる。
薫は
美しいが
病弱であるため
物静かな
姉の大君に恋をする。
しかし二人の仲が
発展する前に
大君は亡くなってしまう。
大君を忘れられない薫は
中の君に大君の面影を
映してしまうが
中の君は
匂宮のことを
愛しており
薫に
実は自分たちには
母の違う妹がいる
その妹は
大君に瓜二つであると
告げる。
さっそく
その妹
浮舟を見に行くと
亡くなった大君に
瓜二つであった。
すぐに
浮舟を自分の元に
引き取るが
才覚あふれる大君に比べ
田舎育ちの浮舟は
教養の面では劣っており
一緒に居れば
大君との違いが
かえって思い出されるため
薫は
しばらく
通わなくなってしまう。
突然
一人にさせられた浮舟は
心細くなっていたが
偶然、浮舟の事を知った
匂宮が
なかば強引に
浮舟に言い寄る。
冷たい薫に比べ
情熱的な匂宮に
浮舟も惹かれていく。
ところがこれが
薫の知れるところとなり
浮舟は
薫と匂宮の
どちらも選べず
川へ飛び込んで
自殺を図る。
薫は
自分の愚かさに嘆く。
実は
浮舟は生きていたが
薫がそれを知って
訪ねてきても
浮舟は薫に
会おうとはしなかった。
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と、ここまでが
源氏物語のあらすじです。
実際の歴史の話をすると
紫式部は
藤原道長の娘、彰子に
清少納言は
道長の兄
藤原道隆の娘、定子に
仕えます。
ところが
定子は失脚します。
大河ドラマでも
描かれていましたが
花山天皇は
藤原斉信の妹
忯子を寵愛していました。
忯子が亡くなったため
譲位したのですが
藤原道隆の長男
藤原伊周は
斉信のもう一人の妹
光子に夢中で
ある日
光子の屋敷に
別の牛車が止まっているのを見て
別に男がいると思い
意気消沈して
帰宅しました。
兄の為に
弟の隆家は
出て来た男に
矢を射かけます。
ところが
それは
花山院で
花山院は
もう一人の妹
儼子の元に
通っていたのですが
天皇に向かって
弓を向けたということで
伊周、隆家、定子が
失脚することになったのです。
これを
長徳の変と言います。
長徳の変も
男たちが
姉妹の元に通っていたために
起きた悲劇で
源氏物語の
「宇治十帖」と
少し似ているかな
紫式部は
ここからヒントを得たのかな
とか勝手に思っちゃいました。